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仕上がりや対応に満足できなかったときの相談先

Published
作成日: 2026年7月6日
Updated
最終更新日: 2026年7月7日

仕上がりや対応に満足できなかったときの相談先を、消費生活センター(188)・保健所・生活衛生営業指導センター・施設窓口の4系統で整理した訪問理美容利用者向けガイド。

01困りごとの内容によって相談先が変わる

訪問理美容・出張美容・フットケア・メイクセラピーの仕上がりや対応に不満があるときは、まず事業者本人に伝え、改善が見られなければ消費生活センター(188)・保健所・生活衛生営業指導センターに相談します。

原因によって適切な相談先が変わるため、まずは「本当に困っていること」の中身を整理しましょう。「カットの仕上がりが希望と違った」「言葉遣いや態度が高圧的だった」「説明のなかったメニューを追加されて費用が想定より高くなった」「施術者の資格が本当にあるのか不安」など、内容ごとに窓口が異なります。訪問理美容・出張美容・フットケア・メイクセラピーは、いずれも介護保険の対象外となる自費サービスです。契約は事業者と利用者(またはその家族)の個別契約であり、公的な苦情処理の仕組みが自動的に発動するわけではありません。まずは施術を担当した事業者本人に、具体的にどこが希望と違ったのかを伝え、次回の対応(やり直し・担当変更・料金の説明)を相談するのが最初のステップです。事業者に直接伝えにくい場合や、伝えても改善が見られない場合に、次に紹介する公的な相談窓口を利用します。

国民生活センターのPIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)によると、美容関連サービス全般に関する相談件数は2022年度3,798件、2023年度6,281件、2024年度10,717件と急増しており、2025年度も5月末時点で809件、前年同期比600件超の増加ペースで推移しています。相談内容としては「施術者が利用者リストに載っていないまま施術した」「高額な契約を強引に勧められた」「SNSで見かけた広告と実際の料金が異なる」などが報告されています。訪問系サービスに限った統計ではありませんが、料金や施術者の資格に関するトラブルが増えている傾向は、訪問理美容を利用する際の注意点としても参考になります。相談件数の急増は、利用者側が「おかしいと感じたら声を上げてよい」という認識を持ち始めていることの表れとも言えます。仕上がりや対応への不満を一人で抱え込まず、まずは記録を残し、公的な窓口に事情を話してみることが解決の第一歩になります。

02契約・料金のトラブルは消費生活センター「188」へ

最も身近な相談窓口が、消費者庁・国民生活センターが案内する共通ダイヤル「188(いやや!)」です。電話をかけると、お住まいの市区町村または都道府県の消費生活センターにつながります。「契約を急かされた」「割引を強調されて高額なメニューを勧められた」「説明と違う料金を請求された」「解約したいのに応じてもらえない」など、契約・料金まわりのトラブルや不安があるときに利用できます。

訪問理美容は事業者と利用者の個別契約になるため、追加メニューの説明が不十分だった、キャンセル料の説明がなかった、定期契約のつもりがなかったのに次回予約を前提に話が進んでいた、といったケースもここで相談可能です。相談は無料で、消費生活相談員が事情を聞いたうえで、必要に応じて事業者との間に入ってあっせんしてくれることもあります。

「仕上がりが気に入らない」という感覚的な不満だけを理由に相談するのは難しい場合もありますが、「契約時の説明と実際が違った」「他社より高額な料金を後から知らされた」「強引に次回予約を取り付けられた」という要素が加わっている場合は、まずこの窓口に電話することを検討してください。相談内容は記録として蓄積され、同種のトラブルが多い事業者への注意喚起や、必要に応じた行政指導につながる場合もあります。

03資格・衛生面の疑問は保健所(生活衛生課)へ

衛生面の問題や、施術者の資格・届出に疑問がある場合は、施術が行われた場所を管轄する保健所(保健福祉事務所の生活衛生課等)が相談先になります。

理容師法・美容師法は公衆衛生の見地から、理容所・美容所以外の場所での施術を原則禁止しており、出張理容・出張美容は「疾病その他の理由により理容所・美容所に来ることができない」といった特別な事情がある場合に限り認められています。厚生労働省の理容師法概要・美容師法概要でもこの原則が示されており、都道府県によっては「疾病等で来店できない者」「特別養護老人ホーム入所者」等、対象者を具体的に類型化して案内しています。都道府県への事前の許認可申請は不要とされている一方、出張理容・出張美容の実施にあたって保健所への届出や報告を求めるかどうかは自治体により運用が異なり、地域によっては届出が必要とされる場合があります。

そのため、「施術者が無資格ではないか」「使用した器具の衛生管理に問題があった(消毒せずに使い回していた等)」「その地域で必要とされる届出・手続きを行っているか分からず不安」といった疑問がある場合は、保健所への相談が適切です。神奈川県や千葉県の公式ページでは、出張理容・出張美容自体には都道府県への届出は不要としつつも、衛生上の問題が生じた場合の相談先として保健所を明記しています。政令指定都市(横浜市・川崎市・相模原市等)は独自の条例を持つため、居住地が政令市かどうかで問い合わせ先や届出の要否が変わる点にも注意してください。「お住まいの都道府県名または市区町村名+保健所 生活衛生課」で検索すると、担当窓口の連絡先や届出制度の有無を確認できます。

04接客・対応の質は生活衛生営業指導センターへ

接客態度や技術面の対応など、衛生面以外の「サービスの質」に関する苦情は、都道府県ごとに設置されている生活衛生営業指導センターも受け皿になります。

これは生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律に基づき、各都道府県に1つずつ設置されている公益法人で、利用者・消費者からの苦情の処理と、当該苦情に関する事業者または生活衛生同業組合への指導を主要事業のひとつとしています。衛生面の問題に限らず、「対応が横柄だった」「予約の連絡が徹底されていなかった」「担当者の変更を申し出たのに対応してもらえない」「無断でキャンセルされ連絡もなかった」といった接客・運営面の苦情も相談対象に含まれます。

連絡先は「お住まいの都道府県名+生活衛生営業指導センター」で検索すると見つかります。平日の日中に電話で相談を受け付けているところが多いため、事前に事業者とのやり取りの経緯(日時、担当者名、伝えた内容、相手の回答)を簡単にメモしておくと、相談がスムーズに進みます。消費生活センターと生活衛生営業指導センターのどちらに連絡すればよいか迷う場合は、まず188に電話すれば、内容に応じて適切な窓口を案内してもらえます。業界団体(理容組合・美容組合の都道府県連合会等)に直接相談したいと考える方もいますが、消費者向けの苦情受付窓口が明確に整備されているとは限らないため、まずは公的な窓口である消費生活センター・保健所・生活衛生営業指導センターの3系統を優先して利用することをおすすめします。

05施設利用中のトラブルと医療的ケアが必要な場合

介護施設に入居中の方が施設内で出張理美容を利用した場合は、まず施設のケアマネジャーや生活相談員に相談する経路も有効です。施設側は事業者と契約関係にあることが多く、施設を通じて事業者に改善を申し入れてもらえる場合があります。個人で直接事業者に苦情を伝えるより、施設という第三者を介したほうが伝えやすいケースも少なくありません。

また、施設内でのサービスは、厚生労働省の通知「在宅の高齢者に対する理容・美容サービスの積極的な活用について」(平成29年3月13日 生食衛発0313第1号)で整理されている、出張理容・出張美容、訪問介護の身体整容、介護保険外サービス、市町村特別給付事業のいずれかの枠組みで提供されています。どの枠組みで提供されているサービスかによって、料金の考え方や責任の所在が異なるため、不明な点があれば施設の担当者に確認しましょう。訪問介護の身体整容として提供されている場合は、整容がすでに介護保険給付の対象に含まれているため、出張理美容費用を別途徴収することは想定されていないという整理がなされている場合があります。ただし実際の扱いは施設・保険者ごとの運用によって異なりうるため、請求内容に疑問がある場合は、この整理を踏まえたうえで施設の担当者や保険者(市区町村の介護保険担当窓口)に確認することをおすすめします。

なお、皮膚のただれや傷、糖尿病の足病変、経管栄養や在宅酸素療法中の医療的な処置が必要な状態は、本サイトが扱う訪問理美容・フットケア(非医療)の対象外です。仕上がりや対応への不満とは別に、施術中や施術後に皮膚トラブルや体調不良が疑われる場合は、事業者への苦情という枠を超えて、まずかかりつけ医・訪問看護・訪問介護に相談してください。医療的な処置が必要かどうかの判断は、本サイトや訪問理美容・フットケア事業者ではなく、医療専門職が行うべき領域です。

困りごと別の相談先早見表

06相談先の早見表

どの窓口に相談すればよいか迷ったときは、下記の表を目安にしてください。複数の要素が絡む場合は、まず消費者ホットライン「188」に電話すれば、内容に応じて適切な窓口を案内してもらえます。

困りごとの内容相談先連絡方法の目安
料金説明が不十分、契約を急かされた、高額な追加メニューを勧められた消費生活センター消費者ホットライン「188」
施術者の資格・届出に疑問、衛生管理への不安保健所(生活衛生課)都道府県名・市区町村名+保健所 生活衛生課 で検索
接客態度、対応の質、予約連絡の不徹底など生活衛生営業指導センター都道府県名+生活衛生営業指導センター で検索
施設利用中のトラブル施設のケアマネジャー・生活相談員施設の窓口担当者に確認
医療的な処置が必要と感じた場合かかりつけ医・訪問看護・訪問介護主治医・担当のケアマネジャーに確認

いずれの窓口も、まずは「いつ・誰が・何を伝えたか」を簡単にメモしてから連絡すると、事情の説明がスムーズになり、対応も早まりやすくなります。

07相談前に準備しておきたいこと

相談をスムーズに進めるために、連絡前に準備しておきたい情報を整理しておきましょう。事業者名・担当者名(わかる範囲で)、施術を受けた日時、依頼した内容と実際の仕上がりの違い、支払った(または請求された)金額、やり取りの中で気になった発言、といった項目をメモしておくと、消費生活センターや保健所、生活衛生営業指導センターのどこに連絡した場合でも、事情がスムーズに伝わります。可能であれば、契約時に受け取った書面やチラシ、SNS広告のスクリーンショット、施術前後の写真、事業者とのメッセージのやり取りなども残しておくとよいでしょう。

口頭でのやり取りだけで済ませず、記録を残す習慣をつけておくことは、今回のトラブル解決のためだけでなく、事業者を変更する場合や、同じ事業者を継続利用する場合の判断材料としても役立ちます。感情的な不満だけで終わらせず、「次にどうしたいか(やり直してほしい、返金してほしい、今後は依頼したくない等)」を自分の中で整理してから相談すると、窓口側も対応の方向性を判断しやすくなります。

家族や介護施設の担当者が代わりに相談する場合も、基本的な手順は同じです。利用者本人が体調や認知機能の面で自ら説明することが難しい場合は、家族やケアマネジャーが経緯を整理し、代理で消費生活センターや保健所に連絡しても差し支えありません。窓口側も、高齢の利用者本人に代わって家族が相談するケースを日常的に受け付けています。

08相談後は継続利用か事業者変更かを判断する

相談した結果を踏まえて、今後も同じ事業者を継続利用するか、担当美容師・理容師の変更や事業者そのものの変更を検討するかを判断しましょう。

定期利用を続ける中で起きた不満であれば、訪問理美容・出張美容を継続して利用するときのポイントで、担当の指名・変更の頼み方や利用頻度の見直し方を確認できます。担当者を変えるだけで解決する不満(好みが伝わっていなかった、話し方が合わなかった等)であれば、同じ事業者のまま担当変更を申し出る方法もあります。

一方で、資格・届出への疑問や、料金の不透明さなど事業者側の体制そのものに不安が残る場合は、事業者を変更する方向で検討したほうがよいこともあります。その際の確認軸は、営業エリア・資格や届出・対応可能な状態・施術メニューの4点です。訪問理美容師・美容師の選び方で、それぞれの確認方法を詳しく整理しています。

仕上がりや対応への不満は、一度の相談で終わらせず、次回以降の依頼にどう反映させるかまで含めて考えることで、同じトラブルの再発を防ぎやすくなります。相談窓口の記録は事業者側の改善にもつながるため、我慢して終わらせず、遠慮なく利用してください。

FAQ

このガイドのよくある質問

まずは事業者本人に希望と違った点を伝え、やり直しや次回の対応を相談するのが基本です。伝えても改善が見られない場合や、契約・料金の説明が不十分だったなどの事情が加わる場合は、消費者ホットライン「188」から消費生活センターに相談できます。
施術が行われた場所を管轄する保健所(生活衛生課)に相談してください。理容師法・美容師法では、出張理容・出張美容は疾病等の特別な事情がある場合に限り認められており、資格や届出に関する疑問は保健所が窓口になります。
都道府県ごとに設置されている生活衛生営業指導センターが、接客・対応面の苦情も受け付けています。「お住まいの都道府県名+生活衛生営業指導センター」で検索すると連絡先がわかります。判断に迷う場合はまず消費者ホットライン「188」に相談してください。
施設内で受けたサービスの場合は、まず施設のケアマネジャーや生活相談員に相談する方法もあります。施設が事業者と契約関係にあることが多く、施設を通じて改善を申し入れてもらえる場合があります。それでも解決しない場合は、消費生活センターや保健所への相談も検討してください。
問題ありません。消費生活センターや保健所は、高齢の利用者本人に代わって家族やケアマネジャーが経緯を説明し、代理で相談するケースを日常的に受け付けています。事業者名・施術日時・具体的な不満点を整理してから連絡するとスムーズです。

Sources

参照・確認する一次情報

制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と事業所の資料を確認しながら更新します。

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