高齢のご家族の手の爪が伸びていたり、割れやすくなっていたりして、「訪問でネイルケアを頼みたい」と考えたとき、確認すべきことは大きく2つに分かれます。
1つめは、爪切りなどの「お手入れ」の範囲です。厚生労働省の通知では、爪そのものに異常がなく、爪の周囲の皮膚に化膿や炎症がなく、糖尿病等の疾患に伴う専門的な管理が必要でない場合、爪切りや爪やすりでのやすりがけは医行為(医療行為)にあたらないという考え方が示されています。手の爪も足の爪も、この3条件が判断の軸です。
2つめは、マニキュアなどの「おしゃれ」の範囲です。ネイルカラーを楽しむこと自体に法律上の制限はありませんが、高齢の方の爪や皮膚は若い方とは状態が異なるため、爪の弱り方・皮膚の敏感さ・体調に合わせた配慮が必要になります。
まとめると、「お手入れは3条件のセルフチェック、おしゃれは無理のない範囲で相談しながら」が基本の構えです。この記事では、高齢の方にとってのネイルケアの意味、医行為との線引き、ネイルカラーを頼むときの注意、衛生面の確認、依頼時の伝え方までを順に解説します。読み終えれば、どこまで頼めるのか、何を確認すればよいのかがはっきりします。なお、この記事は手の爪を中心に解説しています。足の爪や角質のケア、糖尿病がある方の詳しい注意点は、フットケアに関する関連記事もあわせて参考にしてください。

