本文の「4つのステップ」で紹介した事業者への直接確認とあわせて活用したいのが、介護の専門職を通じた相談ルートです。本人の状況別に整理します。
在宅で要介護認定を受けている場合:まず担当のケアマネジャー(介護支援専門員)に相談しましょう。地域で訪問理美容に対応している事業者の情報を持っていることが多く、本人の心身状態を踏まえた事業者への伝え方や、訪問介護・訪問看護のスケジュールと重ならない日程の組み方についても助言が得られます。認知症の方の場合は、普段の様子をよく知るケアマネジャーから事業者へ事前に情報共有してもらえると、当日の声かけや進め方が円滑になります。
要介護認定を受けていない・どこに相談すべきか分からない場合:市区町村が設置する地域包括支援センターが窓口になります。地域包括支援センターは高齢者に関する総合相談窓口で、介護保険サービスに限らず、地域の生活支援サービスや前述の訪問理美容助成制度の案内・申請窓口の紹介を受けられることがあります。
施設に入所中の場合:特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・グループホームなどでは、施設が定期的に出張理美容の事業者を受け入れているのが一般的です。まずは施設の生活相談員や施設ケアマネジャーに、訪問理美容の実施日や申し込み方法を確認しましょう。家族が外部の事業者を個別に呼びたい場合は、外部事業者の受け入れ可否・衛生管理上のルール・施術場所の確保など施設の方針によって対応が分かれるため、事前に施設側の了承を得ることが必須です。なお、社会福祉施設に入所している方への出張理美容は、愛知県の案内のように自治体の運用上も対象として整理されています。
入院中の場合:病院内での理美容の扱いは病院ごとに異なります。院内に理容室・美容室を設けている病院もあれば、外部事業者の入館を制限している病院もあります。治療中の体調への配慮も必要になるため、必ず病棟の看護師や医療ソーシャルワーカーを通じて確認してください。
いずれのルートでも、最終的な対応可否は事業者の体制と本人の当日の状態によって決まります。専門職経由で候補と制度の情報を集めたうえで、本記事の「4つのステップ」に沿って事業者に直接確認する、という流れがもっとも確実です。