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費用の仕組み|訪問理美容・フットケアは自費サービス

Published
作成日: 2026年7月5日
Updated
最終更新日: 2026年7月7日

訪問理美容・出張美容・フットケアの費用が「自費サービス」としてどう決まるかを整理する親ガイド記事。介護保険対象外である制度的根拠、費用が変動する要素、施設契約と個別訪問の違い、出張費の考え方を一次情報とともに解説し、事業者への見積もり確認・検索への送客につなげる。

01訪問理美容・出張美容・フットケアは全額自費サービス

訪問理美容・出張美容室・メイクセラピー・非医療フットケアは、介護保険の給付対象外で、利用者またはご家族が費用の全額を負担する自費サービスです。

介護保険サービスには要介護度に応じた利用限度額と負担割合(原則1〜3割)の仕組みがありますが、訪問理美容等にはこの仕組みが適用されません。理容師法・美容師法は、理容師・美容師が営業所以外の場所で施術することを原則禁止し、疾病や要介護状態等で来店が困難な場合に限り例外的に出張理容・出張美容を認める構造になっています(理容師法第6条の2、施行令第4条等)。つまり訪問理美容は「介護保険サービスの一種」ではなく「理容師法・美容師法上の出張施術の例外許可」に基づくサービスであり、そもそも介護保険の給付の枠組みに含まれていません。

そのため本サイトでは、具体的な円額を固定して掲載することはせず、費用が決まる仕組みを説明したうえで、事業者への見積もり確認を案内する方針にしています。

02なぜ「自費」なのか:厚生労働省が示す4つの費用パターン

「同じ理美容なのに、なぜ保険が使える場合と使えない場合があるのか分かりにくい」という声はよくあります。厚生労働省の通知(平成29年3月13日 生食衛発0313第1号)は、在宅高齢者への理美容サービスの費用負担を次の4つのパターンに整理しています。

パターン内容費用の扱い
① 訪問介護の「身体整容」の一環訪問介護員が整容の一部として行う範囲介護報酬に含まれ、別途徴収は不可
② 訪問介護と明確に区分した理美容サービス訪問介護の前後に、理美容師が独立して行うサービス介護保険外=自費(本サイトが扱う訪問理美容はこちら)
③ 市町村特別給付市町村が独自に介護保険料を財源として実施一部助成があるが自治体・要件により異なる
④ 市町村独自事業一般財源等による高齢者福祉施策助成があっても自己負担が残ることが多い

本サイトで検索・掲載している訪問理美容・出張美容・フットケア・メイクセラピーの事業者は②に該当し、介護保険の枠外で費用が発生します。③④のような自治体独自の助成制度がある地域もありますが、対象年齢・要介護度・助成回数・自己負担額は自治体ごとに異なるため、利用を検討する際はお住まいの自治体の高齢福祉窓口に確認することをおすすめします。

03費用が変わる主な要素

自費サービスであるため、費用は事業者ごと・条件ごとに幅があります。見積もりを比較する際は、次の要素を確認すると分かりやすくなります。

  • 施術メニュー:カットのみか、カラー・パーマ・ヘッドスパ・ネイル・フットケア・メイクセラピーを含むかで変わります。
  • 所要時間:施術内容や利用者の状態(体位変換の要否、休憩の必要性等)により所要時間が変わり、費用にも影響します。
  • 出張距離・出張料:事業者の営業エリア内であっても、事業所からの距離に応じて出張料が加算される場合があります。
  • 施設契約か個別訪問か:介護施設向けの定期出張美容室は施設との契約に基づく費用体系、個人宅への個別訪問は都度精算が一般的です。
  • 利用頻度・定期契約の有無:定期利用の契約を結ぶことで、単発依頼より費用体系が整理されている事業者もあります。

事業者ごとに料金体系の組み立て方が異なるため、複数の要素をまとめて事業者に確認し、見積もりを取ることが比較の基本になります。

訪問理美容の費用が変わる主な要素

04施設契約と個別訪問での費用体系の違い

訪問理美容の費用体系は、大きく「施設契約」と「個別訪問」の2パターンに分かれます。

施設契約は、介護施設が事業者と契約し、定期的に出張美容室を運営してもらう形です。複数の入居者をまとめて対応するため、1人あたりの出張費が個別訪問より抑えられる料金体系になっていることがありますが、契約内容(頻度、対応人数、施設側の負担範囲)によって費用の組み方は施設ごとに異なります。

個別訪問は、利用者・ご家族が直接事業者に依頼し、都度または定期契約で費用を精算する形です。出張距離やその日の施術内容によって費用が変動しやすく、見積もりを都度確認する必要があります。

どちらの形態でも、介護施設に入居している場合は理美容費用が施設の月額利用料に含まれているケースと、都度実費精算になるケースがあります。契約内容によって異なるため、施設スタッフに確認することをおすすめします。詳しくは施設契約と個別訪問で費用体系がどう変わるかで解説しています。

05出張費・交通費の考え方

訪問理美容・出張美容では、施術メニューの費用とは別に出張費・交通費が発生する場合があります。多くの事業者は営業エリアを設定しており、エリア内は出張費込み、エリア外や一定距離を超える場合に追加の出張料がかかる料金体系を採用しています。

出張費が発生するかどうか、発生する場合の金額の決め方(距離制・一律料金制等)は事業者によって異なるため、問い合わせの際に「営業エリア内か」「出張費は別途かかるか」を確認することが大切です。詳しい条件の整理は出張費・交通費が発生する条件をご覧ください。

06複数人まとめて依頼するときの考え方(施設向け)

介護施設や高齢者施設で複数の入居者がまとめて訪問理美容を利用する場合、1人ずつ個別に依頼するより出張費の負担を分散できる料金体系を採用している事業者があります。出張美容室を定期開催する契約にすることで、施設側・事業者側双方にとって運営しやすくなるケースもあります。

ただし、対応人数や1人あたりの施術時間、当日のキャンセル・変更の扱いは事業者ごとに条件が異なるため、施設担当者は複数の事業者から見積もりを取り、条件を比較することをおすすめします。詳しくは複数人まとめて依頼したときの費用の考え方(施設向け)で整理しています。

07見積もり確認のチェックリスト

費用の仕組みを理解したうえで、実際に事業者へ問い合わせる際は、次の点をまとめて確認すると比較がしやすくなります。

確認項目確認する理由
施術メニューごとの費用カット・カラー・パーマ・ネイル・フットケア等で費用体系が異なるため
出張費・交通費の有無と条件営業エリア内外や距離により加算される場合があるため
施設契約か個別訪問かの区分契約形態により料金の組み方が異なるため
キャンセル・日程変更時の費用直前キャンセル等で費用が発生する事業者もあるため
支払い方法・タイミング都度払いか月締めかなど、精算方法を事前に確認するため

なお、フットケアについては医療的フットケア(糖尿病足病変や巻き爪の医療処置等)は本サイトの対象外です。医療的な処置が必要な場合は、医療機関・訪問看護での対応が適切な相談先になります。まずは自費サービスとしての費用の仕組みを踏まえたうえで、事業者検索から営業エリア・施術メニューが合う事業者を探し、見積もりを問い合わせてみましょう。

08そもそも誰が出張理美容を利用できるのか:理容師法・美容師法上の対象要件

訪問理美容の費用を理解するうえで前提となるのが「誰が利用できるサービスなのか」という点です。理容師・美容師は本来、理容所・美容所以外の場所で施術することが法律上原則として禁止されており、出張理容・出張美容はあくまで例外として認められている行為です。

厚生労働省の通知(理容師法施行令第4条第1号及び美容師法施行令第4条第1号に基づく出張理容・出張美容の対象について、平成28年3月24日生食衛発0324第1号)では、「疾病その他の理由により、理容所(美容所)に来ることができない者」について、疾病の状態にあるほか、骨折・認知症・障害・寝たきり等の要介護状態にある等の状態であって、その状態の程度や生活環境に鑑み、社会通念上、理容所または美容所に来ることが困難であると認められる者が該当するとの考え方が示されています。このほか、婚礼その他の儀式の直前に行う場合、理容所・美容所のない地域に居住する者への施術、社会福祉施設等の入所者への施術も、出張理容・出張美容が認められる場合として整理されています。

つまり訪問理美容は「高齢者なら誰でも自由に呼べる出張サービス」ではなく、来店が困難な事情がある方を対象とした制度上の枠組みに位置づけられています。多くの事業者が申込時に要介護度や外出の困難さについて確認するのは、単なる運用上の配慮ではなく、この法令上の位置づけに基づく確認であるといえます。費用面でも、この「来店困難な状態にある方への例外的な出張施術」という性質が、価格が一律に定められていない理由の一つになっています。

09自治体の理美容費用助成の実例と申請の流れ

記事内で触れた「市町村特別給付」「市町村独自事業」による助成について、実際の自治体の制度を確認すると、内容や助成額は地域ごとに大きく異なることが分かります。

例えば横浜市の「訪問理美容サービス事業」は、市内在住でおおむね65歳以上、加齢に伴う心身機能の低下や傷病等により理容所・美容所へ出向くことが困難な方のうち、要介護4・5に認定されている方、または要支援1〜要介護3に認定されており福祉保健センター長が特に必要と認めた方を対象としています。年6回まで利用でき、カットの場合の自己負担は定額で、カラー・パーマ等カット以外のメニューは別途料金がかかる仕組みです。利用には事前の申請が必要で、窓口はお住まいの区の福祉保健センター高齢・障害支援課になります。

このほかにも、岐阜県関市・新潟県阿賀野市・福島市・千葉県佐倉市・群馬県伊勢崎市など、多くの自治体が独自に訪問理美容の助成券・利用券を発行する事業を実施しています。助成額を「1枚あたり定額」の券形式で交付する自治体が多く、対象者の要件(年齢、要介護度、世帯構成等)や利用可能回数、券面の扱い(カットのみ対象か、カラー等にも使えるか)は自治体ごとに設計が異なります。

共通しているのは、いずれの制度も「申請してはじめて助成が受けられる」という点です。自動的に価格が割引されるわけではなく、事前に市区町村の窓口(高齢福祉課・介護保険課等の名称は自治体により異なります)に申請し、審査を経て助成券や承認通知を受け取ったうえで事業者に利用を伝える流れが一般的です。お住まいの自治体に同様の制度があるかどうか、対象要件や助成内容も含めて、まずは自治体の高齢福祉窓口に確認することをおすすめします。

10キャンセル・体調不良時の費用の扱いと医療費控除に関する注意点

見積もり確認時に見落とされがちな点として、キャンセルや当日の体調不良時の費用の扱いがあります。訪問理美容・出張美容の利用者は高齢者が中心であるため、予約日に発熱や体調不良が生じ、当日キャンセルや延期になるケースは珍しくありません。

美容サービス全般において、キャンセル料は消費者契約法第9条により、事業者に生じる平均的な損害額を超える設定は無効と解される可能性があり、また、キャンセルポリシーを利用者にあらかじめ開示していない場合は、キャンセル料そのものを請求できないという整理が一般的です。訪問理美容は出張準備(移動、機材の搬送等)を伴うため、当日キャンセルに一定の費用を定めている事業者もありますが、発熱等の体調不良によるキャンセルについては費用を求めない対応をしている事業者もあります。契約前に「体調不良によるキャンセルの扱い」「キャンセルポリシーの有無と内容」を確認しておくと、当日になって慌てずに済みます。

また、医療費控除との関係を確認したいという相談も見られます。国税庁が示す医療費控除の対象は、医師等による診療・治療の対価等が中心であり、容姿を美化し、또는容貌を変えるための費用は医療費控除の対象とならないという考え方が示されています。訪問理美容・出張美容・メイクセラピー・非医療フットケアは理美容目的のサービスであるため、原則として医療費控除の対象とはなりません。医療的な処置(糖尿病足病変や巻き爪の医療処置等)が必要な場合は本サイトの対象外であり、医療機関・訪問看護・かかりつけ医への相談が適切な窓口になります。税務上の取り扱いについて個別の事情がある場合は、最寄りの税務署または税理士に確認することをおすすめします。

FAQ

このガイドのよくある質問

本サイトでは具体的な金額を掲載していません。施術メニューや出張距離、施設契約か個別訪問かによって費用の組み方が事業者ごとに異なるため、気になる事業者に直接見積もりを確認することをおすすめします。
関係しません。訪問理美容・出張美容・フットケア・メイクセラピーは介護保険の給付対象外のサービスのため、要介護度や所得に応じた負担割合にかかわらず全額自己負担になります。
無料にはならないことが多いです。市町村が独自に理美容費用の一部を助成する事業を実施している地域もありますが、対象年齢・要介護度・助成回数には上限があり、自己負担が残るのが一般的です。詳しい条件はお住まいの自治体の高齢福祉窓口にご確認ください。
施設によって異なります。月額利用料に含まれている施設と、都度実費精算になる施設があるため、契約内容を施設スタッフに確認することをおすすめします。
事業者の営業エリア外や、一定の距離を超える場所への訪問の場合に出張費が加算されることがあります。エリア内・エリア外の扱いは事業者ごとに異なるため、問い合わせ時に確認しましょう。詳しくは「出張費・交通費が発生する条件」で解説しています。

Sources

参照・確認する一次情報

制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と事業所の資料を確認しながら更新します。

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