「車椅子から施術用の椅子に乗り移らせないといけないのだろうか。転倒でもしたら」。車椅子で生活するご家族の散髪を考えるとき、多くの方が最初に心配するのがこの移乗の問題です。
先に結論をお伝えします。訪問理美容では、車椅子に座ったままのカットが標準的な対応です。移乗は原則必要ありません。訪問理美容の利用者には車椅子の方が多く、施術者は車椅子のまわりを動きながら切る技術に慣れています。普段から体を預けている慣れた座面のまま施術を受けられることは、ご本人の安心感の面でも、転倒リスクを避ける面でも、むしろ望ましい形です。
そのうえで、依頼前に確認しておきたいのは次の4点です。(1) 移乗の要否:車椅子のままで対応してもらえるか(ほとんどの場合YES)。(2) スペース:施術者が車椅子のまわりを回り込める広さがあるか。(3) 姿勢の支え:首や体を支える工夫が必要か、座位をどのくらい保てるか。(4) 毛の始末:ケープや養生で車椅子と服に毛が残らないようにできるか。
この記事では、車椅子のままでよい理由から、スペースの目安、ブレーキなど安全の基本、首と姿勢の支え方、毛の始末、依頼時に伝える車椅子の情報までを順に解説します。読み終えれば、当日のイメージがはっきり持てるはずです。

